ライティングフェア(2015年3月4日)にいってきました
公開日:
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最終更新日:2015/04/27
電気・電力の話題
去る2015年3月3日~3月6日まで
東京ビックサイトにて開催されましたライティングフェアに行ってきました。
私は3月7日に行く予定でしたが、公共事業の納期が近かったため、都合による1日ずれた3月8日に参加です。
ライティングフェアはLED照明を基本とした、新製品の見本市です。
昔からの照明メーカーをはじめ、LEDから照明事業に参加した事業まで様々な出品がありました。
日本企業や中国の企業もたくさん参加されていたようです。
私は回ってお話を聞いたメーカーさんは
Panasonic、東芝、遠藤照明、ROHM、オーデリック、アイリスオーヤマ、エコトラストジャパンあたりを重点的に回りました。
今回フェスタに参加してみての感想として
PanasonicにてIDシリーズと呼ばれている、スリム型のベースライト照明の出展が多かったような気がします。
直管LEDランプも出展はありますが、このスマートな照明器具を各メーカーが競うように出展しておりました。
これからのベースライトの方向はIDシリーズの形で決まりになりそうですね。
直管型LEDは器具を再利用するリプレースとして。
器具ごと交換の場合はIDシリーズ。これで決まりになりそうです。
価格もIDシリーズは比較的安価なので、徐々にこの器具にシフトしていくのではないでしょうか?
発光効率に関しましては、今回の出展ではひと段落したという感想です。
アイリスオーヤマが200lm/Wのランプを参考出展していましたが、特に目立ったのはそれくらいでした。
効率はまだ上がるとは思いますが、今までのような劇的な消費電力減にはなりません。
このあたりがとりあえずの限界というところでしょうか。
コストパフォーマンスとの比較を行うと、無理に高効率の製品を導入するよりも
160lm/w~180lm/wあたりの製品を選択するほうがトータルコストは抑えられるような気がします。
次に気になったのはPanasonicのiDシリーズの調光システムです。
カタログにはまだ記載がなかったので私も詳細は調べられなかったのですが、
IDシリーズのライトバーにリモコンで調光するシステムが発表になりました。
”ぴぴっと調光”というシステムという名前でした。
今までも調光システムはありましたが、私が興味をひかれたのは
完全無線という点です。
今までは無線調光は無線の基地局となる装置を天井面に増設する必要がありました。
各照明までの配線は必要ありませんが、基地局設置のために電源やLANケーブルの増設が必要だったので
お手軽というにはちょっと手間がかかるという感想でした。
今回の”ぴぴっと調光”は完全無線とのこと。
天井に基地局の設置は必要なく、壁に取り付けたコントローラからすべて無線で制御できます。
コントローラーはコンセントから電源をとればそれで終わり。配線作業は必要ありません。
照明器具を”ぴぴっと調光”に対応した照明に交換し、コントローラを設置すれば
それで調光システムの構築完了ということです。
コントローラの操作可能範囲など詳細はまだわからないのですが、
これが正式に発表されれば簡単に調光システムの環境で照明を使用することができます。これは楽しみです。
もう1点興味をひかれたのはENOCEAN(エンオーシャン)という技術です。
簡単に言うと照明を入り切りするスイッチです。
照明のスイッチには、今まで天井裏でスイッチ結線を行った電線を2本壁まで持ってきて、
スイッチに接続するというのが基本です。
場合により3本になったり4本になったりもしますが、
少なくとも2本の電線が必要でした。
しかしENOCEANの技術を使うと、スイッチに配線が必要ないというのです。
どういうことなのか非常に興味がわきました。
技術的な説明はできませんが、これは無線技術の応用だそうです。
スイッチでかちかちする物理的な動作で自己発電を行い無線電波を飛ばすようです。
照明器具はスイッチから発せられた無線電波を受け取り照明の入り切りを行います。
この技術を使えば、照明器具には電源を直接接続し、
ENOCEANのスイッチは、どこでも設置すればいい。
(設置しなくても手に持っていてもいい。配線ができないガラス面に張り付けてもよい)
これは電気業界にとっては革命です。今までの照明配線のセオリーが
ひっくり返るかもしれません。とても面白い技術ですね。
といった感じで、今回のライティングフェスタ、自分なりにとても楽しめました。
LEDの発展は一時期に比べると緩やかになったと思いますが、
逆に言うとLED技術が徐々に世間に浸透してきたのを感じました。
LEDはすでに先端技術ではなく、一般的に普及していく技術になったのだと思います。
有機EL(OLED)の技術もこれからだと思いますが、
さらなる照明技術の発展に期待したいと思います。
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